株高の裏側には短期不安の低さがある
S&P500は7,230.12、VIXは16.89である。VIXを右軸・反転で見ると、株式上昇と短期不安低下が同じ向きに見える。これは市場が急落リスクを中心に置いていないことを示す。
ただし、VIXが低いだけなら過信になりやすい。短期不安が低くても、金利上昇が利益倍率を圧迫すれば株価の支えは弱くなる。
4%台金利を株式が許容できるかが焦点になる
米10年金利は4.40%で、割引率としてはなお重い。株式がこの水準を吸収できるのは、利益期待、信用安定、資金流入が金利負荷を上回る時である。
2枚目ではS&P500と米10年金利を左右軸で分けた。株式と金利は単位が異なるため、同じ軸で比べず、同時に上がる局面がどれだけ続くかを見る。
VIXが先に動くか、金利が先に効くかで局面が変わる
短期ショックならVIXが先に動く。金利負荷なら、VIXよりも株式の上値の重さ、信用スプレッド、成長株の倍率に出やすい。どちらが先に悪化するかで、市場の読みは変わる。
VIXだけが上がりOASが低位なら短期調整で済みやすい。金利上昇とOAS拡大が重なるなら、株式の前提はより深く修正される。
確認する数字はVIX、米10年、OASである
判断材料は、VIXが20を超えて定着するか、米10年金利がさらに上がるか、ハイイールドOASが同時に広がるかである。この三つがそろうと、株式市場の楽観は短期不安だけでなく資金条件からも試される。
反対にVIXが低く、金利が横ばいで、OASが低位なら、株式は高金利を吸収しやすい。
株式、VIX、米10年金利を同時に見ると、株高が単なる需給なのか、金利負荷を吸収した楽観なのかを分けられる。VIXが低位でも、米10年金利とOASが同時に上がるなら、株式市場の調整は短期不安ではなく資金条件の再評価として読む必要がある。