まず事実から。平均年収は2,033万円、残業は月34時間
有価証券報告書ベースの集計(IRBANK)によると、三菱商事(単体)の平均年収は2025年3月期で2,033万円。平均年齢42.4歳、平均勤続年数は約17.8年です。直近では2024年3月期に2,090万円と過去最高をつけ、そこから少し下がった形です。日本経済新聞の年収ページでも2,033万円と表示されています。
一方で残業はどうか。これは会社の公式統計が見当たらないので、社員・元社員の自己申告クチコミであるOpenWorkの数字(回答者651人の平均)を使います。月の平均残業は34.3時間、有給消化率は61.2%。クラウドソースの自己申告なので会社公式ではない点は押さえておいてください。ちなみに「80時間以上残業」と答えた人は8.3%。きつい部署は確かにあるけれど、全体の平均像は『月34時間』というのが社員回答から見える姿です。
時給を出してみる。前提を全部見せます
ここからは【推論】です。公開された一次データに『時給換算』は存在しないので、前提を置いて自分で割り算します。
前提:。
年収=2,033万円(賞与込み、2025年3月期)。
年間労働日数=約240日(週休2日・祝日・有給などを差し引いた一般的な目安。三菱商事の所定労働日数は未確認のため一般値)。
1日の所定労働=8時間。
言われてみれば。激務が時給を下げているのに、年収は激務で上がっていない
ここが面白いところです。残業時間を分母に入れると時給が下がる、というのは数式上そう。でも三菱商事の場合、その残業手当が年収2,033万円を押し上げているわけではないんです。総合商社の高年収を作っているのは基本給と賞与で、賞与は残業の長さではなく会社の利益で決まる。
つまり『激務だから2,000万円』ではなく、『2,000万円もらえる会社が、たまたま忙しい時期もある』に近い。残業を減らせば時給は1万円台に乗るのに、年収はほとんど変わらない、という構造が見えてきます。言われてみれば、これは普通の会社の『残業代で稼ぐ』とは真逆の世界です。
だから自分はこう見る。年収ランキングより『時給に直して比べる』
持ち帰ってほしいのは一つだけ。求人や転職サイトで年収だけ見て憧れたり諦めたりする前に、自分の今の年収と労働時間を同じやり方で時給に直してみてください。
年収÷年間総労働時間。これだけで、額面の大きさに隠れた『1時間あたりいくら稼いでいるか』が見えます。三菱商事の時給8,700円(推論)は確かに高い。でも残業を削れば1万円台になるのも事実。あなたが転職や残業の判断をするとき、効くのは年収の絶対額ではなく、この時給と、その時給を将来どこまで伸ばせるかです。比べる物差しを年収から時給に変えるだけで、見える景色がかなり変わります。
よくある質問
Q. 三菱商事の平均年収はいくらですか。
有価証券報告書ベースの集計で、2025年3月期は単体の平均年収2,033万円(平均年齢42.4歳)です。2024年3月期は過去最高の2,090万円でした。いずれも単体の数字で、連結の数万人規模とは別なので混同に注意してください。
Q. 残業時間や激務度のデータはどこまで信頼できますか。
本文の月34.3時間・有給消化率61.2%は、社員・元社員の自己申告クチコミ(OpenWork、回答者651人)の平均です。会社公式の労働時間統計ではなく、随時更新されるため、正確さを求める場合は最新値の再確認をおすすめします。
Q. 記事の時給8,700円はどうやって出した数字ですか。