働き方 / 2026.06.27 16:09

106万円の壁撤廃で、社会保険に入る基準は週20時間になる

厚生年金の保障と会社の保険料負担も変わる。

シフト表、給与封筒、社会保険書類で106万円の壁撤廃を示す写真風イメージ

月額8.8万円の賃金要件は撤廃される

106万円の壁と呼ばれてきた月額8.8万円の賃金要件は、法律公布から3年以内に撤廃される予定だ。最低賃金の全国加重平均が1,016円以上になった段階で、撤廃時期の判断が進む。

撤廃後に残る中心条件は、週の所定労働時間が20時間以上かどうかだ。つまり、年収を少し抑える調整より、シフト時間そのものが社会保険加入の分かれ目になっていく。

小さな勤務先にも10年かけて対象が広がる

企業規模の要件は一気に消えるわけではない。2027年10月から36人以上、2029年10月から21人以上、2032年10月から11人以上、2035年10月から10人以下の事業所まで広がる。

これまで対象外だった小規模な店や事業所でも、時間をかけて対象に入る。働く側にとっては、勤務先の人数と時期が、自分の手取りや保障を考える材料になる。

本人の手取りと会社の保険料負担が同時に変わる

社会保険に入ると、本人には保険料負担が生じる一方で、厚生年金や健康保険の保障が厚くなる。短期の手取りだけで損得を判断すると、制度変更の意味を取り違えやすい。

会社側にも保険料負担が生じる。小売、外食、介護、サービス業のように短時間勤務者が多い業種では、採用、シフト、価格設定まで影響が広がる可能性がある。

106万円の壁と130万円の壁は別の制度だ

年収の壁には、106万円の壁と130万円の壁がある。106万円の壁は勤務先で厚生年金・健康保険に入る条件の話で、130万円の壁は扶養から外れて自分で社会保険に入るかどうかの話だ。

この2つを混ぜると、制度変更の意味がぼやける。今後の分岐は、年収額、週20時間、勤務先規模、学生かどうかに分かれる。